カサカサ肌と痒み
〇カサカサ肌の原因
皮膚は年齢とともに皮脂の分泌が減少し、保水機能が低下します。これからの季節は外気が乾燥し湿度も下がります。湿度の低下により角質から水分が奪われて、カサカサ肌になりやすくなってしまいます。また1日中暖房が効いた部屋でコタツに入っていたりするとさらに乾燥が進んでしまいます。
〇カサカサ肌を放置すると…
水分が失われたカサカサな肌は皮膚のバリア機能が低下し、非常に過敏な状態になります。外からのちょっとした刺激でかゆみを感じて掻き、さらにかゆみが強くなって掻き壊し、角質が傷ついて炎症を起こしてしまいます。かゆい→掻く→炎症が起きてかゆい→また掻く、このような悪循環に陥ってしまうと掻いた部分に湿疹が生じて重症化してしまいます。こうなると強いステロイド剤が必要 になったり、治療が長引いたりしてしまいます。
〇お肌の乾燥対策…日常生活で気をつけたいこと
- 入浴時
ほとんど室内で過ごし、汗もかいていない場合は、毎日石鹸を使って洗う必要がない場合もあります。ぬるま湯で流すだけにする、一日おきに石鹸を使うなど状況に応じた洗い方でよいでしょう。
41~43℃の熱いお風呂に入るのが好きな方は多いのではないでしょうか。熱いお湯は皮膚
を守るのに必要な皮脂を落としてしまいます。また熱さは、かゆみの原因にもなりますの
でお湯はやや低めの温度(40℃未満)を心がけるようにしましょう。
- 保湿
足や背中の下側、腰回りとお尻などは乾燥しやすい部位なので日頃から保湿剤を塗るなどの予防をしておきましょう。入浴後やシャワーの後の皮膚がまだ湿っている間になるべく早く保湿剤を塗ると効果的です。保湿剤は強く擦り込むのではなく、たっぷりの量を優しくまんべんなく薄く塗るようにしましょう。
- その他
乾燥していると感じたら加湿器を使い、室内を十分に加湿しましょう。コーヒー、強い香辛料、アルコールなどは末梢血管を拡張させるのでかゆみの原因にもなることがあります。
また、チクチクするような素材の衣類は直接肌に触れないように着るなどの工夫をしましょう。